2023年7月31日：シュプリンガーネイチャー・ニュース No.7 / 2023 Springer Nature Experiments アップデート
1. Springer Nature Experiments アップデート
インターフェイスがさらに強化されました
以前から、抗体は再現性の危機の原因とされ、世界中の研究者に時間と費用の負担をかけ、メンタルヘルスに影響を与える可能性もありました。抗体は、メーカーによって異なることが知られている特殊な試薬の顕著な例ですが、とはいえ抗体が再現性の欠如において唯一の原因ではありません。
試薬情報を必要とする研究者を支援するため、Springer Nature Experimentsは、以前より抗体の検索・プロファイリング機能を強化してきました（2019年8月号参照）。
この度、以下のとおりSpringer Nature Experimentsプラットフォームが更新されました。
プロトコルの試薬選択と実験デザインを容易にするため、評価ページに実験仕様(Experimental Specifications) の表を掲載しました。
さらに、試薬情報の表示を改善し、評価ページのデータリストに「Kits」と「Protein」のクラスを追加したほか、CiteAb社とのパートナーシップにより、サプライヤーの詳細情報を追加しました。まずは評価ページのおよそ15%にこれが追加されています。入手可能である場合、試薬メーカーのウェブサイトにも直接リンクが張られています。
Protocols.ioがシュプリンガーネイチャーのグループに加わりました
protocols.ioは、プロトコルの実行、共有、管理、公開を可能にするコラボレーションプラットフォームであるprotocols.ioとプレプリントサーバーを運営する、ソフトウェア企業です。
2021年より、シュプリンガーネイチャーは同社と共同でパイロットプロジェクトを進めてきましたが（2021年10月号参照）、この度、protocols.ioは当社の一員となりました。
これにより、著者は今後、各々のプロトコルをprotocols.ioのプラットフォーム（完全オープンアクセス）上で公開するとともに、出版したプロトコルはSpringer Nature Experimentsで検索・発見されるようになります。また、シュプリンガーネイチャーの出版プログラムのオプションを得ることにもなります。
Springer Nature Experiments とは？
シュプリンガーネイチャーのメソッド、プロトコル文献を横断検索できる無料のプラットフォームです。Nature Methods、Nature Protocols、Nature Reviews Methods Primers、そしてSpringerProtocolsが含まれます。
2. SpringerMaterials ペロブスカイトデータセット続報
5月号で、SpringerMaterialsに542件の有機 – 無機（ハイブリッド）ペロブスカイトに関するデータセットが新たに追加されたことをご紹介しました。このデータセットはオープンアクセスにより、どなたでも無料でご利用いただけます。これについて、追加情報をご案内します。
本データセットがSpringerMaterialsへ追加されたことに伴い、6月にウェビナーが開催されました。録画を公開していますので、ぜひご覧ください。なお、ウェビナーに登壇されたデューク大学の Volker Blum 氏と Rayan Chakraborty氏の発表スライドも以下よりダウンロードいただけます。
3. 2022年Annual Progress Reportを公開しました
この度、シュプリンガーネイチャーは2022年のAnnual Progress Report（年次進捗報告書）を公開しました。レポートでは、主に出版量の増加にともない、いかにテクノロジーと人が協働して公正性を保つよう努めているか、その業績および情報に関するデータを公開しています。
こちらもご覧ください：研究コミュニティにおけるDEI（Diversity, Equity and Inclusion、多様性・公正性・包摂性）報告書
約5,000名へのアンケート、若手研究者へのインタビューを中心にまとめています。
