ジャーナルのオープンアクセス(OA)ポリシー

シュプリンガーネイチャーが採用するオープンアクセス(以下OA)の仕組みを紹介します。論文は、即時OAと購読モデルの両方を採用しています。

当社の出版ポリシーは、著者が研究成果を広く公開し、資金提供機関や所属機関のオープンアクセス要件を満たせるよう支援しています。資金提供機関や所属機関のOAポリシーへの対応方法については、 オープンアクセス資金支援サービスのページをご覧ください。書籍およびチャプターのOAポリシーは、書籍のオープンアクセスポリシーのページをご確認ください。


OAライセンスと著作権

シュプリンガーネイチャーのジャーナルでOAとして公開される論文

シュプリンガーネイチャーのジャーナルに掲載されるOA論文は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で公開されています。OAライセンスの違いや著作権、著者として保持できる権利、そして自身の論文をさまざまな用途で使用する際に必要な許可について、詳しくはLicensing and Copyrightのページをご参照ください。

セルフアーカイブ、原稿のデポジット、およびデジタル保存

OAで出版した論文のセルフアーカイブ

ゴールドOAで論文を出版した著者には、論文を出版する際に、所属する研究機関のリポジトリか、または当該分野の適切なリポジトリに受理原稿(著者最終稿)のPDFファイルをデポジットすることを推奨しています。

著者は、受理原稿をリポジトリに登録する際、出版社のウェブサイトへのリンクを必ず併記してください。これは、出版社サイトに掲載されている最終公開版(Version of Record)が正式な決定稿であることを明示し、科学的記録の完全性と信頼性を保護するための要件です。

  • 掲載例:本論文の最終公開版は、[ジャーナル名]に初めて掲載され、出版社のウェブサイトでオンラインでご覧いただけます:http://dx.doi.org/[DOIを挿入]
  • The version of record of this article, first published in [Journal name], is available online at Publisher’s website: http://dx.doi.org/[insert DOI]

著者には、リポジトリに登録する前に、資金提供機関の要件を遵守しているかどうか確認することを推奨します。セルフアーカイブについて、資金提供機関の要件を遵守しているか確認する方法については、ポリシーの遵守に関するFAQをご覧ください。

出版社が行うOA論文のデポジション(登録/提出および格納)

シュプリンガーネイチャーは、OA論文がPubMed Centralデポジションガイドラインに準拠している場合、論文を出版した時点で、PubMed CentralとEurope PubMed Centralに自動で登録します。

PubMed Centralとの完全デポジション契約がある完全OAジャーナルに掲載された論文

当社の完全オープンアクセスジャーナルのうち、PubMed Centralとの完全デポジション契約を締結しているジャーナルに論文を発表した場合、すべての論文を自動でPubMed Centralに登録します。各ジャーナルの契約の有無についてはPMC Journal Listを参照してください。契約を締結していないジャーナル、または対象分野でない場合は、PMC partnerもしくはEPMC funder、またはPubMed Centralが承認した資金提供機関からの助成を明記した論文を、パブリックアクセスポリシーに準拠するために登録します。OA論文がデポジションの対象であると識別するため、著者は投稿プロセス中に提示される所定の資金提供欄に、関連する研究の資金提供機関、助成金番号、および受給者名の詳細を記入する必要があります。

ハイブリッドジャーナルで出版する論文

2019年1月以降に当社のハイブリッドジャーナルにOA論文を出版する場合、PubMed Centralの著者向けデポジションガイドラインは改訂されています。論文を掲載するジャーナルが出版時点でMEDLINEにインデクスされており、Selective Deposit agreement(選択的デポジション契約)の対象に含まれている場合(当社ハイブリッドジャーナルの多くが該当)または論文がPMC partnerあるいはEPMC funder、もしくはPubMed Centralが承認した資金提供機関からの資金提供である旨を明記している場合に、PubMed Centralに登録できます。著者は、OA論文が登録の対象であることを識別するため、投稿プロセス中に提示される所定の資金提供欄に、関連する研究の資金提供機関、助成金番号、および受給者名の詳細を記入する必要があります。ジャーナルごとのPMC契約タイプはPMC Journal List、MEDLINE掲載ジャーナルの一覧はNLM Catalogでご確認ください。

タイムラインおよび資金提供機関の要件遵守

出版からPubMed CentralおよびEurope PubMed Centralに論文が登録されるまで、数週間の間隔が生じる場合があります。これは、PubMed Centralでの登録処理や、PMC論文がEurope PubMed Centralにミラーリングされるまでに時間を要するからです。 
PubMed Centralは、論文の最終フォーマットを登録することを義務づけています。したがって、(号が決まり、ページが付与される)発行号の出版に先立ち、オンラインでいち早く論文が公開される(Advanced Online Publication, AOP)場合には、その論文が掲載される号が出版された時点で当該論文がPubMed Centralに登録されることになります。

著者の方には、資金提供機関の要件とそれらを遵守しているか、確認することを推奨します。セルフアーカイブに関する資金提供機関の要件を確認する方法は、ポリシーの遵守に関するFAQを参照してください。OA論文がPubMed Centralへの登録対象と考えられるにもかかわらず、まだ登録されていない場合には当社までご連絡ください。あるいは、PubMed CentralおよびEurope PubMed Centralの提出システム経由で、OA論文を直接登録することも可能です。

創刊されたばかりのジャーナルは、PubMed Centralのにインデクスされるまでに時間を要します。対象となるすべてのジャーナルは、PubMed Centralが求めるコンテンツ量の基準を達した時点でただちにインデクスを申請します。ジャーナルがPubMed Centralに承認されると、過去に掲載されたすべての論文は遡及的に登録されます。ただし、ジャーナルが承認されるまでの間は、著者は資金提供機関の要件を遵守するため、OA論文をPubMed CentralやEurope PubMed Centralにセルフアーカイブする必要が生じることがあります。

購読ジャーナルで発表した論文のセルフアーカイブ

シュプリンガーネイチャーは、購読モデルで論文を発表する場合、著者に対し、受理原稿(Accepted Manuscript, AM)を著者個人のウェブサイト、または資金提供機関や所属機関のリポジトリにセルフアーカイブし、公開猶予(エンバーゴ)期間の終了後に一般に公開することを認めています(下表参照)。受理原稿とは、査読後、コピー編集や組版前のバージョンで、受理後の改善や修正が反映されていない版を指します(著者最終稿)。

セルフアーカイブポリシーについては、以下の表を参照してください。また、さらに詳しく知りたい場合は、LTP (Licence to Publish)契約のサンプルを参照してください。LTPは、シュプリンガーネイチャーが現在、NatureSpringerおよびPalgrave Macmillanのポートフォリオのうち、当社が所有しているジャーナルに掲載される非OA論文のほとんどに使用されています。このような例は参考であり、論文採択後、編集部から著者に提供される契約に含まれるセルフアーカイブ条件は、さまざまな要因(米国政府職員や英国政府職員としての著者の地位など)により異なる場合があることに注意してください。

特定の資金提供機関が定める要件を満たすセルフアーカイブについて、詳しくは資金提供機関の要件遵守に関するFAQのページをご覧ください。

なお、シュプリンガーネイチャーは、オープンアクセス、オープンサイエンスやオープンリサーチを実現する最もシンプルで、オープンかつ持続可能な方法として、ゴールドOAを推奨しています。グリーンOAにおける受理原稿のセルフアーカイブとは異なり、ゴールドOAは信頼性が高く、出版社が維持・管理している最終公開版(Version of Record) に即時アクセスすることができます。また、ジャーナルを継続的に購読する必要もありません。

受理原稿(Accepted Manuscript, AM)の使用条件

受理原稿を利用するには、公開猶予(エンバーゴ)期間と受理原稿の使用条件(AM Terms of Use)が適用されます。当社の受理原稿の使用条件は、学術研究目的に限り、すコンテンツの閲覧、印刷、コピー、ダウンロード、テキスト・データマイニングを実施することを認めていますが、常に使用条件のすべてに従う必要があります。いかなる場合においても、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスまたはその他オープンアクセスライセンスにもとづいて受理原稿を共有もしくは配布すること、または再フォーマットや改変も認められていません。

著者は、以下の文言を記載し、受理原稿を掲載する際は、ジャーナルのウェブサイトに公開された正式な最終公開版(Version of Record)のリンクも併記してください。

  • 例:この論文は、(該当する場合)査読後に出版に向けて受理されたものであり、シュプリンガーネイチャーの受理原稿の使用条件が適用されます。ただし、これは最終公開版(Version of Record)ではなく、受理後の改善や修正は反映されていません。最終公開版は、以下のリンクでオンラインでご覧いただけます:http://dx.doi.org/[insert DOI]
  • This version of the article has been accepted for publication, after peer review (when applicable) and is subject to Springer Nature’s AM terms of use, but is not the Version of Record and does not reflect post-acceptance improvements, or any corrections. The Version of Record is available online at: http://dx.doi.org/[insert DOI]

前述のとおり、著者はゴールドOA出版で論文を出版することもできます。その場合は、掲載された最終公開版(Version of Record) はただちに公開され、論文に適用されるものと同じクリエイティブ・コモンズ・ライセンスにもとづき、共有することが可能となります。

受理原稿の公開猶予期間およびセルフアーカイブに関する制限

購読モデル(グリーンOA)で発表された論文のセルフアーカイブに(公開猶予期間を含む)について:

ポートフォリオ

エンバーゴ期間(論文)

エンバーゴ終了後、リポジトリおよび著者自身が管理する個人ウェブサイト*への受理原稿の登録

Nature Portfolioジャーナル

6か月

academic journals on nature.com(ハイブリッド誌)

6か月

Springerハイブリッドおよび購読誌

12か月

Palgrave Macmillanハイブリッドおよび購読誌

12か月

*SpringerとPalgrave Macmillanジャーナルで論文を発表した著者は、採択後ただちに、エンバーゴなしで自身が管理するウェブサイトで受理原稿(AM)を共有できます。また、シュプリンガーネイチャーのすべてのインプリントで論文を出版する著者は、当社のSharedItイニシアチブを通じ、ただちに研究者同士で直接、論文の共有(Peer to Peer)ができます。SharedItは、著者と読者が、購読していない読者に対し、読み取り専用の共有リンクを提供できる当社のサービスです。詳しくはSharedItのページをご覧ください。

Rights Retention Strategy(RRS)に関する文言を含む論文のセルフアーカイブ

シュプリンガーネイチャーは、編集上の価値のみを基準として原稿を評価します。一次研究の原稿にRights Retention Strategy(RRS、権利保持戦略)に関する文言が含まれている場合、それを理由として論文を不採択とすることはありません。また、その文言が出版する一次研究論文の通常のセクションに含まれている場合、出版前に削除することもありません。

ただし、著者は注意すべき点として、受理原稿のオープンライセンス供与に関する記述が含まれている原稿は、互換性のあるオープンアクセス(OA)ライセンス(例:CC BY)の下で、即時ゴールドOAでのみ出版可能です。これは、著者が矛盾するライセンス契約を結ばないようにし、資金提供機関や所属機関の即時OA要件を遵守できるようにするためです。

購読モデルでの出版を選択した著者は、当社の標準的な購読ライセンス条件に署名する必要があります。この条件では、エンバーゴ期間の終了後に共有が可能になります。購読ライセンス条件は、受理原稿に対する優先権を主張する試みとは両立せず、、著者は、シュプリンガーネイチャーの標準ライセンス条件が、著者または第三者が主張する他の条件に優先することを確認する必要があります。したがって、研究を即時にOAで公開したい著者、または即時アクセスを義務づけている資金提供機関(例:Plan S principlesNIH public access policy)による支援を受けている著者に対しては、ゴールドOAでの出版を強く推奨します。

プレプリント

プレプリントの共有については、編集ポリシーページにあるプレプリントに関するポリシーをご確認ください。

デジタル保存

シュプリンガーネイチャーは、出版物を保存し、将来の研究者、学生が利用できることを保証しています。デジタル保存機関とのアーカイブ契約については、デジタル保存に関するページをご覧ください。

論文掲載料(APC: Article Processing Charges)

論文掲載料とは?著者は何に料金を支払うのか?

出版プロセスのすべての段階にはコストがかかります。例えば、査読の管理、コピー編集、最終版論文(Version of Record)を専用サーバーへホスティングすることなどです。そのため、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのもとでOAで論文を出版する場合、著者に論文掲載料(APC)をご負担いただいています。

経済的理由による論文掲載料(APC)の免除および割引

シュプリンガーネイチャーでは、世界銀行が定義する世界の最低所得地域を拠点とする責任著者による、当社の完全OAジャーナルに出版された論文に対し、論文掲載料の免除や割引を実施しています。詳しくはAPC waivers and discountのページをご確認ください。

その他の著者から論文掲載料の免除や割引を要請された場合には、個別に検討し、経済的理由があれば免除や割引を認めることがあります。論文掲載料の免除や割引を申請する際は、必ず原稿投稿時に行う必要があります。査読プロセス時や受理後に申請しても、免除や割引を検討することはできません。

免除または割引を申請するには:

  • nature.comのOAジャーナル:まず論文を投稿し、その際に投稿プロセスの一環として免除または割引を申請してください。質問があれば、お問い合わせください。
  • その他すべてのOAジャーナル:まず論文を投稿し、その際に投稿プロセスの一環として免除または割引を申請してください。質問があれば、お問い合わせください。

経済的理由を示す証拠が提示されない場合、研究対象のテーマのみ(例:COVID-19、SARS)を根拠として、論文掲載料の免除・割引を承認することはできません。ただし、経済的に必要であり、論文掲載料を賄うことができない場合には、前述の完全OAジャーナルに関する標準ポリシーにもとづき、免除または割引の適格性を審査します。

ハイブリッドジャーナルにおけるOA出版に対しては、論文掲載料の免除は行いません。資金がない著者は、購読モデルで出版することができます。

OAジャーナルに出版された論文への重要な批評記事の掲載料免除

同一の完全OAジャーナルに、以前掲載された論文に対して重要な批評を投稿する場合には、論文掲載料の免除を申請することができます。
上記を理由として論文掲載料の免除を申請するには、投稿時点でジャーナルの編集チームに連絡してください。原稿を提出するまで、申請について検討することはありません。この場合、掲載料の免除は編集者の裁量で決定されます。

シュプリンガーネイチャーの過失を理由とした論文掲載料の免除および返金

当社の過失により、著者が選択したOA条件で論文を発表できなかった場合(ジャーナルのプラットフォーム上で論文をOAで公開できなかった場合など)、著者からの要請に応じて論文掲載料を返金します。返金については、出版日から30日以内に過失が修正されなかった場合に限り行います。

ご自身の論文のOA状況に誤りがあることに気づいた場合は、お手数ですが、ただちにオープンリサーチカスタマーサポートチームにご連絡ください。

著者の過失または不正行為を理由として論文を撤回された場合には、論文掲載料は返金されません。

ハイブリッドジャーナルにおける一貫性のある持続可能な価格設定への取り組み

当社では、ジャーナル全体において一貫性のある持続可能な価格を確保するため、毎年ジャーナルの価格表を見直しています。オープンアクセス論文については、購読論文とは別に評価され、購読価格は、購読論文へのアクセスのみを考慮したうえで決定しています。

その他のOAポリシー

ハイブリッドジャーナルを対象とした遡及的なOA化*

当初、ハイブリッドジャーナルに購読モデルで論文を出版することを選択した著者は、後から論文掲載料を支払うことにより、論文をOAに変更できる場合があります。出版済みの論文についてOAへの変更を希望する場合は、カスタマーサポートページにあるフォームから申請してください。ただし、これは転換契約の場合は適用されませんのでご注意ください。

*ネイチャーリサーチ誌の場合、ゴールドOAはまだ新しい取り組みであるため、2021年1月以降に発表された一次研究論文に限り、遡及的にOA化することができます。遡及的なオープンアクセス化のポリシーは、今後も引き続き見直します。

シュプリンガーネイチャーのポリシーおよび資金提供機関によるOA義務への対応

著者は、資金提供機関のOA義務を遵守するために特別な措置を講じる必要が生じる場合があります。例として、セルフアーカイブや、当社の原稿デポジットサービスの選択、またはハイブリッドジャーナルで出版する場合、適切なクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを選択してOA出版を行うことなどがあげられます。 

著者の方には、特に原稿のデポジション(登録)、公開猶予(エンバーゴ)期間、ライセンス要件を確認することを強く推奨します。資金提供機関や所属機関のオープンアクセス要件について、詳しくは以下のリソースをご確認ください:

一部の資金提供機関は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY)で論文を出版することを義務づけています。OA資金やポリシーに関する詳しい情報とガイドラインについては、OA Funding and Policy guidance for articlesのページを参照してください。また、OA論文に適用される各資金提供機関の要件はリストにある資金提供者名をクリックしてご確認ください。

OA遵守に関するお問い合わせは、OAサポートサービスOAFundingPolicy@springernature.com)までご連絡ください。

ハイブリッドジャーナルにおけるOAの決定プロセス

著者が論文掲載料を支払い、論文をOAで公開することを選択しても、エディターや査読者の判断に影響することはありません。シュプリンガーネイチャーのハイブリッドジャーナルに論文を投稿する著者に対し、論文をOAで発表するかどうか確認を求めるのは、論文が採択されたあとのことになります。すべての投稿論文は、同じ厳格な編集上の審査と査読プロセスを経ており、学術コミュニティーがシュプリンガーネイチャーのジャーナルに求める高い基準が維持されています。

研究データの可用性

シュプリンガーネイチャーでは、著者が研究データを可能な限りオープンにできるよう、データの共有とアーカイブを目的とした取り組みを支援しています。当社のポリシーとサービスについては、リサーチデータポリシーのページをご確認ください。