[プレスリリース] Nature編集長からの呼びかけ:国連は、地球規模の課題に立ち向かうために科学の役割を明確に認識すべきである
世界的な科学雑誌Nature の編集長であるMagdalena Skipper(マグダレーナ・スキッパー)は、国連総会のサイエンスサミット(Science Summit of the UN General Assembly)の開会プレナリーにおけるスピーチで、世界が直面する最も差し迫った地球規模の課題を解決するために、科学と科学コミュニティーが果たす役割をより明確に認識するよう呼びかけました。
ロンドン 2021年9月14日
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)や加速する気候変動の緊急事態を背景に、2021年9月14日よりニューヨークで開催されている第76回国連総会(UN’s 76th General Assembly)は、政府と市民社会が協力して行動を起こすことを呼びかける極めて重要な場所です。この連携への呼びかけは、科学コミュニティーを明確に包括するものでなければなりません。政策および意思決定者が、狭い範囲での研究の証拠しか知らされなかったり、政治的な要因で制約を受けたりすることが多々あります。Skipperが主張するように、真にグローバルな目標を達成するためには、研究の証拠や科学がその中心になければなりません。
サイエンスサミットでは、Nature 編集長のMagdalena Skipperが次のように述べました。
「国連は、SDGs(Sustainable Development Goals;持続可能な開発目標)の達成に向けて科学が果たす役割を認識しており、第2回国連持続可能な開発報告書(second UN Global Sustainable Development Report)が事務総長(Secretary General)によって委嘱されています。しかし、今こそ国連は次のステップに進み、国連総会の議題そのものに科学のアジェンダ(議題)を前面に押し出すべきです。
「国連は、総会を、世界の指導者、市民社会のチャンピオン、若者、グローバル企業を集め、共通の問題を解決するための共同の決意を強化し、再活性化するための手段と考えています。このビジョンにおける重大な欠如は、科学に関する明確な言及がされていない点です。これは、大きな代償につながることになるでしょう。今こそ正式に、そして明確に科学を招き入れるときなのです。」
Magdalena Skipperのスピーチ:The role of science in solving global challenges
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