【プレスリリース】シュプリンガーネイチャー、研究者や臨床医、学生、教師が世界で最も大きな課題に対する解決策を見いだすためのサポートを提供し、その成功に引き続き貢献
2023年度年次進捗報告書(Annual Progress Report)では、研究部門とヘルス部門、教育部門における進捗状況をおもに取り上げています。同報告書には、テクノロジーをつうじて数多くの著者をサポートし、コンテンツの利用を推進し、コンテンツの信頼性を保証していることならびに、それにより、研究におけるテクノロジーの役割が増えつつあることが示されています。
ロンドン|ベルリン|ニューヨーク 2024年7月17日
本日発表されたシュプリンガーネイチャー年次進捗報告書では、当社スタッフが出版プロセスのさらなる加速や学術記録の公正性の保護、利用者と顧客に提供する価値の継続的な強化に取り組むにあたり、そのサポートにおいて当社によるテクノロジーへの継続的な投資が果たしている重要な役割について概説しています。2023年には、テクノロジーへの投資額が1億7,300万ユーロ超に増加しました。また、現在では、研究部門の社員の3分の1以上が、テクノロジーが大きな比重を占める職務を担当しています。特筆すべき項目は、次のとおりです。
- 新たな論文投稿プラットフォーム「Snapp(Springer Nature’s Article Processing Platform)」がサポートした投稿論文数が100万件の節目に達しました。
- 社内への投資により、研究公正に関するツールを開発しました。そのなかには、投稿された論文をスキャンし、疑わしい文章を検出する「Geppetto」や、不正に処理された画像を検出する「SnappShot」が含まれています。その効果により、公正性に関する重大な問題を抱える投稿論文を約8,000件特定しています。
- 「AskAdis」(製薬業界向けに開発したAI搭載対話型インタフェース)をつうじ、研究に関する質問への回答の関連性を高め、回答が得られるまでの時間を短縮しています。
また、2023年には、シュプリンガーネイチャーが出版した論文数(オープンアクセス〔OA;Open Access〕論文を含む)も過去最高に達しました。このことは、かつてないほどに数多くの論文が即時に無料で提供されたことを意味しています。これらすべてが要因となり、当社コンテンツの利用が大幅に増加しました。
シュプリンガーネイチャーCEO(最高経営責任者)、Frank Vrancken Peeters(フランク・ブランケン・ピーターズ)は、次のように述べています。
「2023年、当社がサービスを提供するコミュニティーに対し、前向きな進捗と変化をもたらすことができたことを誇りに思います。その進捗と変化には、40ヵ国以上の国々において、研究者や臨床医、学生、教師が世界で最も大きな課題の解決策を見いだすためのサポートを提供している当社の有能で献身的な社員が大いに貢献しています。
「当社では、テクノロジーとオープンアクセス出版に投資することにより、責任を持って当社の事業を成長させ、高いスタンダードとインパクトを維持すると同時に、誰もが一様に知識にアクセスすることが可能な未来に向けて邁進することを可能にしています。この投資は、科学の進歩をサポートするだけではなく、研究における公平性と包括性を強化するものでもあります。また、科学研究の公正性を保護することの重要性が高まりつつあることから、研究公正グループの規模も2倍に増強し、当社が出版する研究が信頼に足るものであり、新たな発見に向けて進むための基盤となりうるものであることを保証しています」
報告書の要点は次のとおりです。
- 420,000件の一次研究論文を出版 — 1日あたり1,100件以上の論文に相当。
- 一次研究論文の44%をオープンアクセス(OA)で出版(2022年から38%の大幅増)。
- 2015年以降に出版されたSDG(Sustainable Development Goals;持続可能な開発目標)関連研究論文が940,000件を上回り、引用数は1,300万回を突破。
- ダウンロードにより利用されるコンテンツが増加し、31億件に到達(1日あたり850万件)— 前年比8%増。
同報告書では、シュプリンガーネイチャーが40ヵ国以上の9,400人の才能豊かな社員に対して継続的に投資していることも示しています。当社が新たに発表した従業員向けの提案「Be Part of Progress」では、社員がそれぞれの潜在的な能力をすべて発揮するように促し、サポートするイニシアチブを実現するための指針を示しています。また、2024年初頭には、当社はドイツと英国、米国におけるLeading Employerとして外部から評価されており、社内の従業員満足度も高まっていることが明らかになっています。
さらに、シュプリンガーネイチャーは、教育・ヘルス・専門家向けのコンテンツに関する大手出版社として、同コミュニティーに付加価値をもたらし続けています。
180周年を迎えたMacmillan Educationでは、86冊の教科書シリーズを新たに出版し、学生による学習を継続的にサポートしています。その効果により、売上高はパンデミック前の水準を上回る過去最高を記録しました。また「Advancing Futures」プログラムでは、教師が市民権やDEI(Diversity, Equity and Inclusion;多様性・公平性・包括性)、持続可能性などのテーマを教室において紹介する取り組みをサポートすることにより、すべての人々と地球にとってより良い未来を実現するために働くための力を学生に与えています。
ヘルス事業は、不透明な事業環境のなか、インドで堅調な業績を記録しました。また、ドイツではモバイルファーストの医師向けコミュニティープラットフォーム「Medbee」を展開しました。
また、事業全体が進展したことにより、シュプリンガーネイチャーのサービスに対する需要が増加し、財務実績も堅調となりました。そのため、実質ベースの収益が5.2%増加し、収益が18億5,000万ユーロに達しています。
本報告書の全文は、次のサイトでご覧いただけます:https://annualreport.springernature.com/2023/
シュプリンガーネイチャーは、180年以上にわたり、研究コミュニティー全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、出版するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心をもつすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良なサービスを提供します。
学術出版社として、シュプリンガーネイチャーは、シュプリンガー(Springer)、ネイチャーポートフォリオ(Nature Portfolio)、BMC、パルグレイブ・マクミラン(Palgrave Macmillan)、サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)などの信頼されたブランドを有しています。
詳しい情報は、springernature.com をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。
宮﨑 亜矢子
シュプリンガーネイチャー
コーポレート・アフェアーズ
E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com
※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。