[お知らせ] 「Spotlight On…」ビデオの公開
「Spotlight On…」- シュプリンガーネイチャーのコミュニティーの中心にあるトピックにフォーカスしたビデオシリーズ
2022年7月11日
学術編集者、査読者、著者、読者のグローバルなネットワークとのつながりを保つことは、非常に重要なことです。「Spotlight On...」 (スポットライト・オン)は、私たちのコミュニティーの中心にあるトピックに焦点を当て、さまざまなパートナーをサポートするためにシュプリンガー・ネイチャーが行っている最新情報や新たな編集・出版活動に関する情報を提供します。
第1回目では、シュプリンガー・ネイチャーのChief Scientific OfficerであるRitu Dhand(リテュー・ダンド)博士が、研究者としての人生、科学出版の世界に入ったきっかけ、「すごい!」と思う科学的発見、そしてシュプリンガー・ネイチャーが現在行っている取り組みをいくつかをご紹介します。
YouTube:
https://www.youtube.com/watch?v=orlyXmr5_0A
Spotlight on: https://www.springernature.com/gp/advancing-discovery/spotlight-on
ビデオトランスクリプト(日本語)
Q1. 科学者としての出発点は、がん研究でいらっしゃいますね。同分野のどこに魅力を感じたのですか。
修士のとき、ラボで研究を進める必要がありました。今も憶えているのですが、そのとき、大学ではなく、研究機関で働き、異なる環境で自分を試してみたいと思っていました。そこで、Ludwig Institute of Cancer Researchでちょっとしたプロジェクトを行ったところ、私のことをとても気に入ってくれました。それだけでなく、このままそこで博士論文研究を続けてはどうかとまで言ってくれたのです。そこでは素晴らしい時間を過ごしました。当時、私が研究を行っていたラボは、非常に注目されていました。だから、そのラボで発表する研究は何でもすぐに出版されましたが、通常はそういうものではありません。たまたま、ちょうどいいときにちょうどいい場所にいたのだと思います。本当にダイナミックな研究環境に身を置くことができました。そのラボで行ったあらゆる研究が重要なもので、次々と出版されていったのです。その一瞬一瞬を楽しんでいました。当時の私は、博士号を取得するための研究にすべてを捧げていましたが、正直言って、仕事だという感覚はありませんでした。心の底から研究したくて仕方なかったのです。実に素晴らしいときでした。
Q2. キャリアの中で、特に決定的だったと思う瞬間はありますか。
ラボを離れて、出版業界に移ったときだと思います。そのころ、正直言って、自分が研究をやめるなんて考えたこともありませんでした。研究者が働く環境は、他のどんな仕事とも違っています。世間から守られた避難所みたいなもので、そこを離れるのは、かなり怖い経験です。けれど、当時私は、Nature に入社した研究者を数人知っていました。彼らは、論文原稿のコピー編集をしているわけではないと話してくれました。仕事は非常に面白く、査読プロセスの監督に実際に関わっており、最先端の研究にどっぷり漬かることができると。正直に言うと、非常に興味を引かれていました。科学について学ぶのが好きな人にとっては、素晴らしい仕事です。後悔をしたことは全くありません。現在は、研究論文を読むことよりも、出版戦略やサイエンス・コミュニケーションに、より多くの時間を割いています。しかし、サイエンス・コミュニケーションの実務もまた、私が非常に情熱を感じている事柄です。サイエンス・コミュニケーションを改善したいと考えています。できることは沢山あると思います。方向は変わりましたが、とても楽しんで取り組んでいます。
Q3. 今でも「すごい」と思うのは、どんな科学的発見ですか。
数年前までなら、ヒトゲノムのファーストドラフトのシーケンシングと答えたでしょう。それに関わるのは、とても素晴らしい経験でした。バイオメディカル研究への巨大な可能性の扉を開くものでした。今もその扉は開いています。しかし、現在は、新型コロナウイルス感染症(COVID)研究と言わざるを得ません。COVIDは、サイエンス・コミュニケーションの変化の先駆けとなりました。研究成果がソーシャルメディア上で共有され、リアルタイムに科学的議論が行われていました。研究者が、サイエンス・コミュニケーションのプラットフォームとしてソーシャルメディアを自ら選択、利用したことによって、アクセスしやすい形で研究者やジャーナリストが研究を分かち合い、報告できるようになり、科学研究は一般市民の手の届くものになりました。すると、にわかに誰も彼もがCOVIDの専門家になってしまったのです。驚くべき現象でした。研究コミュニティーの中でも、あらゆる研究者がデータの共有や、研究論文をプレプリント・サーバーに投稿することを約束するようになったのです。COVID研究のレビューに当たっては、すべてのジャーナルが、できるだけ迅速に、研究内容を確認・検証し、出版することを目指していました。研究の強化や拡張よりも、むしろ迅速なコミュニケーションに重点が置かれていたのです。このことは、科学界に大変革をもたらすほどの影響がありました。研究成果が治療法へとリアルタイムに変わるのを、私たちは目のあたりにしたのです。これこそが、研究のあるべき姿として私たちが夢見てきたあり方です。残念ながら、科学においては、それが必ずしも当たり前ではありませんでした。しかし、協力や研究成果の共有が科学の実践にいかに大きなインパクトを与えうるかを目のあたりにした今、これまでよりも研究のあり方にインパクトを及ぼしやすくなると考えたいですし、そう信じています。
Q4. 現在の科学者が直面している主たる課題は何だと思いますか。また、学術ジャーナルは、どのような手助けができると考えていますか。
研究者が直面している課題はたくさんあると思いますが、具体的な課題のひとつに、研究者自身が価値あると考える研究を発表するのに適した媒体、ホームとなるジャーナルを見つけることがあげられます。シュプリンガー・ネイチャーでは、さまざまなニーズに応えるために幅広い種類のジャーナルを提供しています。当社は、あらゆるタイプの研究を発表できるジャーナルを取り揃えています。金字塔となるような画期的な研究から、その分野の専門家にとっては価値のある、細部を埋めるような研究まで、あらゆる研究です。また、科学的正確さに関してのみ査読を行い、研究のインパクトについては編集上の判断を行わない、編集品質が高いジャーナルもいくつか発行しています。こうした査読基準を持つジャーナルは、何年も前から発行されているにも関わらず、正当な評価を受けていないと感じています。サイエンス・コミュニケーションは、近年、大いに発展しました。プレプリント・サーバーの登場は、科学的に検証されていない研究成果が、公知として数多流通していることを意味します。今回の世界的パンデミックによって、研究成果を迅速に検証し、その妥当性を確認するというニーズがあり、その役割を果たせるのがジャーナルであることが明らかになりました。また、ひとたび検証が済めば、ネガティブな結果を示す研究も含め、すべての研究を出版することの重要性もCOVIDによって明らかになったと思います。これらのジャーナルの多くも、実際にそうするでしょう。第二に、科学は、より学際的になっていき、新たな分野が生まれてくると考えています。そのため、これらの新しいコミュニティーを反映したジャーナルを創刊し、研究成果を集めて、できるだけ広く伝達できるようにすることが重要です。それこそが、私たちが強く意識し、常に考え、実行していることでもあります。研究論文の認知度を高めるということについては、実際に舞台裏でたくさんのことを行っています。論文にメタデータを追加し、検索時に、研究結果がより発見されやすくなるようにしたり、リンクを追加して、既知のデータベースから論文にアクセスできるようにしたりしています。実のところ、研究成果の普及を促進したり、より検索されやすくしたりするために私たちが舞台裏で骨折りしていることは、出版社の活動の中でも、最も知られていないもののひとつだと思われます。そして、毎年、200万本を上回る一次研究論文が出版されている時代においては、著者として、熱心に取り組んだ自分の研究成果が、その成果を最も重視してくれる人々のところに届くことが、非常に重要だと思います。
Q5. シュプリンガー・ネイチャーについて、現在もっともワクワクしていることを3つあげるとしたら、それは何ですか。
非常にたくさんのことが起こっています。3つですね。それなら、オープンサイエンス、SDGs(持続可能な開発目標)、そしてDEI(多様性、公正性、包括性)でしょうね。
まずはオープンサイエンスについてお話ししましょう。これは、私が多くの時間をかけて考えている問題です。オープンアクセス(OA)に関して言えば、当社の研究ジャーナルはすべて、OAのオプションを提供しています。中にはOA出版のみのジャーナルもありますが、当社のジャーナルの大半はOAをオプションとして提供しています。そして、最初に言いたいのは、大半の人がOAとオープンサイエンスとは同じものだと考えているけれども、OAは、氷山の一角に過ぎないということです。オープンサイエンスが意味のあるものとして実現し、研究者が他者の研究の上に自分の研究を積み重ねることができるようにするためには、データを共有するとともに、研究方法やプロトコルを詳述し、それを共有する必要があります。シュプリンガー・ネイチャーは、オープンサイエンスへの取り組みを約束し、ポリシーにも取り入れ、オープンサイエンスの実践を支えるインフラへの投資を行ってきました。そこで、四つの主要な取り組みについて、簡単に紹介したいと思います。第一に、研究の早期共有を奨励・支援しています。そのため、当社ジャーナルのいずれかに投稿した著者がプレプリントを簡単に登録できるよう、Research Squareのプレプリント・サーバーと協力しています。
また、データ共有について言えば、当社のジャーナルには、オープンデータ利用可能性ステートメント(研究データがオープンデータであること、また、その入手方法を示す文言)が記載されています。すべての研究論文に、このステートメントが記載されているのです。ステートメントには、ソースデータへのアクセスコードやリンクとともに、アクセス条件が示されています。また、当社では、大規模データセットを作成するときに再利用しやすいように情報を収める方法について解説する専門ジャーナルもいくつか発行しています。
さらに、プロトコル共有、プロトコルと研究方法などのためのプラットフォームもいくつか開発しました。そのひとつが、プロトコルを無料で登録できるオープンリポジトリ「Protocol Exchange」です。「Springer Nature Experiments」と呼ばれるポータルも開発しました。このポータルには、研究者による関連情報のより効果的な活用を支援するためのメソッドに特化したジャーナルや書籍が集められています。そして、最後に、ジャーナル・レベルでは、査読の手順を公開しています。当社の多くのジャーナルでは、透明性の確保された査読を実践しており、査読者のレポートも公表されるため、研究者は、科学がどのように進化していくのかを見て、そこから学ぶことができるのです。
続いて、持続可能な開発目標(SDGs)についてお話したいと思いますが、SDGsは、研究において最もエキサイティングな分野のひとつではないでしょうか。SDGsは、2015年に正式に採択されたものですが、シュプリンガー・ネイチャーでは、昨年、書籍やジャーナルを通じ、400,000件以上のSDGs関連の論文を出版しました。そのことからも、この研究分野がいかに活気に満ちているかをご理解いただけるものと思います。私たちは、出版社として、グローバルな課題を解決できる可能性があるツールを持っている研究者を啓発する役割を担っていると感じています。それがSDGsを解決するうえで最も重要な点のひとつだと思います。つまり、多くのさまざまなコミュニティーが協力し、互いの言語や抱えている問題を理解する必要があるのですが、今のところ、それほど上手くはいっていません。SDGsは、社会・人文科学より生まれましたが、これらの問題の解決に役立つツールの多くを手にすると考えられるのは、実際には、自然科学者です。また、政策立案者も加わって、導入が必要な社会的変化を明確にする必要があります。さらに、地域に関する知識を有し、実際に問題に直面しながら生活する人々、つまり、最も効果的な解決策は何かを理解するのに最も適した立場にある人々にも働きかける必要があるでしょう。だから、これらの課題の解決策を導き出すためには、今言った4つのコミュニティー、それぞれに異なる言語を話し、仲間内でのみ通用する用語を使い、それぞれ独自の物事の進め方を有している4つのコミュニティーを集めて協力する必要があるのです。シュプリンガー・ネイチャーでは、SDGs関連論文の出版に特化したジャーナルをたくさん出版していますが、研究者による関連情報のより効果的な活用を支援するため、17のSDGsのすべてについて、コンテンツハブを作成し、特定のSDG分野に関連する当社のジャーナルや書籍に加え、出版された最新の研究成果を紹介しています。最近、非常にダイナミックな場である教育コンテンツハブの提供を始めました。編集者にインタビューを行い、研究の背景や文脈が分かるようにしています。ぜひご覧いただけると嬉しいです。
また、当社は「SDG Publishers Compact」 にも加盟しています。これはどういうことかを申し上げると、この盟約は、SDGs分野の進歩を加速する出版社の取り組みを奨励することを目的としています。当社は意識啓発に取り組んでいるほか、この分野の進歩を促進・報告する一連のイベントを実施しています。働きかけという点では、ウェビナーや会議など、いくつかの活動を行っています。例えば、UN Sustainable Development Solutions Networkとの共催で、一連のオンライン会議を開催しています。最初の会議は、昨年末に行われ、大きな成功を収めました。
次は、DEI(多様性、公正性、包括性)です。この分野での取り組みを、いくつかご紹介します。シュプリンガー・ネイチャーは、コミュニティーにおける不平等を減らすために全力を尽くしています。当社のすべての活動において、多様性・公正性・包括性(DEI)を推進したいと考えています。どのように推進するかを申し上げると、DEIという価値観を、私たちの働き方や私たちが創り出す、仕事の成果の中にも織り込もうとしています。これをサポートするために、一連の取り組みを実施しています。
これは大きく三つに分かれます。社内の慣行をもっとインクルーシブなものにしたいと考えています。また、私たちが支える研究コミュニティーを啓発したいと考えています。さらに、DEIの実践に則したポリシーを確保することによって、研究の向上を図りたいと考えています。まずは、自社の慣行から始めています。すべての従業員に対して研修を行うとともに、人材の募集・雇用においてもDEIの手法を組み入れました。
また、ウェビナーを通じたより広範なコミュニティーへの働きかけを行っているほか、DEIに関するたくさんのコンテンツを出版し、会議の主催も行っています。実際に、最近では「Breaking Barriers for Gender Equity Through Research」会議を開催し、全世界から1,600名を上回る参加者が集まりました。これはとても活気のある会議でした。
当社の取り組みはまだ始まったばかりですが、今年初めにBritish Diversity Awardsの今年度のDiversity Team賞を受賞するなど、すでに高い評価を受けています。これは、大変喜ばしいことでした。今年中にさらにいろいろ企画していますので、またお知らせしたいと思います。
以上になります。私自身のことや、私が関心を持っていること、シュプリンガー・ネイチャーのジャーナルにおいて私たちが取り組んでいることについて、お話させていただき、どうもありがとうございました。
- My name is Ritu Dhand. And I am the Chief Scientific Officer at Springer Nature. And I've been invited to answer a few questions, which are going to be coming across my screen in a moment. So without further ado, I'll start with the very first question which I can just see coming in.
You started your scientific career in cancer research. What attracted you to this field?
Gosh, that's a long time ago. As part of my masters, I had to work in a lab, and I remember thinking that I wanted to go and work in a research institute rather than a university, to try a different environment. So I did a small project at the Ludwig Institute of Cancer Research, and they absolutely loved me. And it was a good job they did because they also invited me to stay and do a PhD with them. And I had an amazing time. The lab that I was working in at that time was very high profile. So everything that came out of that lab was being quickly published, which isn't the norm. I just happened to be in the right place at the right time. I was exposed to a really dynamic research environment. And every piece of research that we did in that lab mattered and was published. And I loved every minute of it. I did live, eat and breathe my PhD for all those years, but I have to admit, it never felt like work. I absolutely wanted to do it. It was an absolutely phenomenal time.
Next question. Has there been a particularly defining moment in your career?
I think it would have to be leaving the bench and joining the publishing industry. At that time, I have to admit it's not something I ever thought I would do, that's leave research. The research environment is just so different from any other job. It becomes a sort of a haven and to leave can be quite scary. But I did know a couple of researchers that had joined Nature at the time, and they told me that they didn't copy edit manuscripts. And the job was really interesting and involved actually overseeing the peer review procedure, and also being immersed in cutting edge research. And to be quite honest, I was absolutely hooked. If you enjoy learning about science, it's a great job, and I've never looked back. I do do more publishing strategy and science communication now than actually reading research. But the practice of scientific communication is also something that I'm very passionate about. I want to see it improve. I think there's a lot we can do. So it's a change of direction that I'm very much enjoying.
Next question. What scientific discovery still makes you go "wow"?
Until a couple of years ago, I would've said sequencing the first draft of the human genome, which was an amazing experience to be part of. And it opened a huge door in biomedical research, which continues to be open today. But I now have to say it's COVID. COVID heralded a change in scientific communication. We saw research being shared on social media, scientific discussion happening in real time. The use of social media as the platform of choice for researchers, which allowed researchers- journalists to then engage and report the research in an accessible manner, took scientific research into the hands of the general public, and suddenly everyone was a COVID expert. It was an amazing phenomenon. And I say was, I should say is. It is an amazing phenomenon. And even within the research community, there's been a huge commitment from all researchers to share their data and deposit their research papers in preprint servers. Every journal's aim when reviewing COVID research has been to verify and validate the research, and publish it as quickly as possible. The emphasis has been on rapid communication rather than enhancing and extending the research. And I do think that's been a real game-changer in the scientific community. We've seen the impact of research turned into therapy in real time. This was the dream of how we thought research should be conducted. But unfortunately, it hasn't always been the scientific norm. But I do believe and I hope that now, having seen how collaboration and sharing research can impact scientific practice, we will more readily impact the way research is done today.
What do you think are the main challenges facing scientists today, and how can academic journals help?
Now there's a question. There are many challenges that researchers face, but one specific challenge is finding a suitable home for the research that they value. And at Springer Nature, we do offer a wide range of journals to suit different needs. We have journals that publish all manner of research, from milestones, to research that fills in the detail that a specialist in the field will value. We also have several high editorial quality journals that only peer review for scientific correctness and do not make editorial decisions on the impact of the study. And I do feel that journals with this peer review criteria, although they've been around for years, haven't received due recognition. Scientific communication has evolved immensely of late. And the advent of pre-print servers means there's a lot of unverified research in the public domain. And the global pandemic has shown there is a need and a place for journals that serve to rapidly verify and validate research. And I think that COVID also showed the importance of publishing everything once verified, and that does include negative results, which many of these journals will also publish. Secondly, I think a science becomes more multidisciplinary and new fields emerge. It's important that we launch new journals which reflect those communities and bring them together to ensure your research gets the widest reach. And that's something we're very aware of and always thinking about, as well as doing. Indeed, in terms of increasing the visibility of a research paper, we do a lot of work behind the scenes, adding metadata to your paper to ensure your research is discovered in more searches, and adding links to ensure that it can be accessed from known databases. Indeed, I think all the work that we do behind the scenes to actually promote and make research more discoverable is probably one of the least-known facts about us as a publisher. And at a time when there are over 2 million primary research papers being published each year, as an author we think it's really important that your hard work is seen by the people that care most about it.
Next question. What are the three things that you are most excited about at Springer Nature at the moment?
Oh, there's so much happening. Three things. I'd say I'm going to talk about open science. I'm gonna talk about the sustainable development goals, and I'm gonna talk about diversity, equity and inclusion.
So let's start with open science, because it's something I think about a lot of the time. In terms of open access, there are options to publish on all our research journals. Some journals may only publish open access, but most of our journals will give you that option. And I think I wanna start by saying that most people think that open access equals open science. But open access is only the tip of the iceberg. For open science to be meaningful and allow researchers to build on research, data needs to be shared and methodology and protocols need to be written up in full and shared. Springer Nature has committed to promote open science, and we've brought in policy and we've invested in infrastructure to support the practice of open science. And I'm gonna briefly describe four main initiatives. So firstly, we encourage and we support early sharing of research, and we have a a collaboration with the Research Square pre-print server to ensure all our authors can easily submit a pre-print when submitting to one of our journals. And in terms of data sharing, our journals carry an open data availability statement. All research papers carry this. And this provides the accession codes and links to the source data and notes any conditions for access. We also have several journals that are dedicated to describing how large data sets are created to ensure that there is effective information on them for reuse. We've also invented in several platforms, one for the sharing of protocols and for protocols and methodology. And one example is the protocol exchange, which is an open repository for the free deposition of protocols. And we also have created a portal called Springer Nature experiments, which host journals and books that specialize in methods to support our researchers navigate this space more effectively. And finally, at level of our journals, we're opening up the peer review procedure and many of our journals undertake transparent peer review, where reviewer reports are also published so that researchers can actually benefit from seeing how science evolves.
I think I'm gonna move on to the sustainable sustainability development goals, which is perhaps one of the most exciting areas in research. So they were formalized back in 2015. And last year at Springer Nature, we published over 400,000 articles in our books and journals programs. So that tells you how active and area of research this is. And as a publisher, we feel we have a role to play in educating researchers that have the tools to potentially resolve these global challenges. And I think that's one of the most important aspects of resolving the SDGs and that is we need many different communities to come together and understand each other's language and problems, and that's not happening very well at the moment. The SDGs came out of the social sciences and the humanities, and it's actually the natural scientists that are gonna have many of the tools to help resolve some of these issues. And we also need policy makers to come on board to define those societal changes that need to be in place. And we also need to engage the people with the regional knowledge who are actually living through these problems, and our best place to understand which solutions will be most effective. So we need to bring back together four communities that speak different languages, have their own jargon, have their own ways of doing things to get solutions to these challenges. And so at Springer Nature we do have many journals that are dedicated to publishing the SDGs, but to support our researchers better navigate this this space, we've been creating content hubs for all 17 SDGs which showcase which journals and books we have in those particular areas, as well as the the latest research that's being published. And recently we've just launched the education content hub which is a very dynamic place. And we have interviews from editors giving context on the research, and I'm telling everyone to go take a look. So please do. And we're also part of the SDG publishers compact. And what does that mean? So the compact is designed to inspire action among publishers to accelerate progress in this space. And we've been committed to raising awareness and have a program of events that promote and report on progress in this area. And in terms of engagement, we have several activities in place, webinars and meetings. For example, we've established a series of virtual conferences in partnership with the UN Sustainable Development Solutions Network. And the very first one of these was held late lights year and was very successful.
And I think I'm gonna stop talking about the SDGs, sorry, and move on to diversity, equity and inclusion and tell you about some of the things that are happening there. Springer Nature is absolutely committed to reducing inequalities in the communities. And we want to advance diversity, equity, and inclusion in all our activities. And how are we going about this? We're trying to weave the values of DEI in the way we work and into what we create. And we have a program of initiatives to support this. And there are three main arms. We want to become more inclusive in our internal practices. We wanna educate our research communities, and we want to improve research by ensuring that our policies are aligned with DEI practices. And so we've started with our own internal practices. We've been training all our employees and we've put DEI practices into place for how we recruit. We've also engaged the wider community with webinars, and there is a lot of content being published on the subject, and we've hosted conferences. Indeed, recently we held the Breaking Barriers for Gender Equity Through Research conference, which attracted over a 1,600 international participants. And that was a very exciting conference. We are at an early phase in our efforts, but amazingly, they've already been recognized as earlier this year when Springer Nature won the diversity team of the year at the British Diversity Awards. And that was very, very exciting. So there will be a lot more happening this year, and do keep an eye out for more announcements.
And, oh, I think I've come to the end. There's no more questions. It's been a pleasure to be able to talk about me and my interests and what we're going to be doing on the Springer Nature journals. And with that, I should say goodbye. And thank you.