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【お知らせ】シュプリンガーネイチャーにおける研究公正の取り組みについて

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Research Integrity at Springer Nature

2023年5月23日

シュプリンガーネイチャーは、私たちが出版する研究の信頼性がいかに重要かを理解しています。研究で得られた知見は、私たちの日常生活において極めて重要な役割を果たすとともに、人類がどのように気候変動と戦い、不平等をなくし、最も困難な課題を解決することができるかについての理解を深めるものです。

私たちは、研究コミュニティーの活動における厳密さとベストプラクティスを保証する支援、出版記録の保護、問題のあるコンテンツを取り除くための編集者向けのツールの提供など、研究過程のあらゆる段階において研究公正を推進するよう取り組んでいます。この取り組みは、専任のチームを中心に行っていますが、当社の全体方針であり、私たち一人ひとりの指針となっています。

研究のベストプラクティスを支援

研究者が研究の最初の段階からベストプラクティスを実践することで、最も信頼性が高く、堅牢な研究が生まれます。私たちはこれを支援するため、研究者の公正関連の要望を把握する調査を開始しました。最初の調査は、オーストラリアにおいて、オーストラリア科学アカデミーの協力の下、さらに米国と英国で行われ、ほかの国でも実施する予定です。この調査により、研究機関や資金配分機関は、研究者の研究公正に対する理解やトレーニングの要望についての知見を得ることができ、これによって研究者を支援し、より良いプラクティスを提供することができるようになります。

当社は、研究のより良いプラクティスを反映するために編集方針を継続的に見直して更新しており、研究者がデータを共有し、研究の透明性と再現性を高め、引用の多様性を改善して、責任ある著者資格を実践するよう奨励しています。また、研究者が研究におけるベストプラクティスを実践できるよう、無料のオンライントレーニングなどの教育資料を作成しています。

出版記録を保護

現在、研究公正に関する多くの話題の中心は、剽窃、ペーパーミル(「論文工場」)、著者資格に関する論争などの問題の特定および解決です。当社は、研究公正に関するガイダンスを提供するとともに、研究公正についての懸案の防止と解決を行う、関連する学術的な専門知識を持つ人たちから構成されるチームを設置しています。

さらに、出版記録を改ざんする試みを回避するための技術的な解決法を開発する専門チームも設置し、外部のテクノロジー企業と協力しながら、非倫理的な行為を示す投稿原稿を選別する社内の人工知能(AI;Artificial Intelligence)ツールを開発し、継続的に改良するなどしています。

研究公正に関するさまざまなトレーニングを提供することで、9万人以上の学術編集者のネットワークを広範に支援しています。

シュプリンガーネイチャーの研究公正グループ

シュプリンガーネイチャーの研究公正グループ(Springer Nature Research Integrity Group〔SN RIG〕)は、編集者、査読者、および著者向に対して研究におけるベストプラクティスおよび倫理規範についてサポートと助言をします。RIGは、社内外の編集者向けに出版におけるベストプラクティスの基礎に関するトレーニングを提供し、研究公正に関わる問題の防止と解決を行います。また、複雑な案件においては、解決に向けて調査も実施します。

最近の活動

当社は、2023年4月に研究公正について紹介する無料でアクセスできる短いオンライントレーニングコースを新たに開始しました。このトレーニングは、すべての若手研究者を対象としたもので、より良いプラクティス、問題や陥りやすい誤りの回避方法、詳細な情報の入手先に関するガイダンスを提供しています。

当社は、研究公正を保護するための出版社主導の取り組みであるSTM Integrity Hubの構築において重要な役割を果たしています。STM Integrity hubは、2023 年4 月にペーパーミル検出ツールの最初のバージョンを公開しました。この検出ツールは、投稿原稿がペーパーミル製である、またはその可能性を示す重要な指標を選別するものです。


シュプリンガーネイチャーの研究公正に関する取り組みの概要については、「シュプリンガーネイチャーにおける研究公正の取り組み」の資料をご覧ください。

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研究公正に関わる案件の連絡先

シュプリンガーネイチャーが出版するコンテンツにおいて、研究公正に関する懸念事項を報告あるいはコメントされる場合、製品のホームページから関連するパブリッシング・マネージャー(publishing manager)あるいは編集者(editor)にご連絡ください。

連絡先がご不明な場合は、下記にご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。

ethics.reporting [@] springernature.com

(ご連絡される際は、上記メールアドレスの [@]のかっこを外したうえで、メールをお送りください。)

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