【お知らせ】日本における転換契約のケーススタディを公開しました
本ケーススタディでは、シュプリンガーネイチャーの日本における転換契約の概要と成果、および当転換契約のもとで論文をオープンアクセスで出版された著者の方々のインタビューなどをご覧いただけます。
2024年2月27日
シュプリンガーネイチャーは20年以上にわたり、オープンアクセス(Open Access;OA)への持続的な移行に努めています。学術論文のOA出版は、オープンサイエンス*を実現するための大切な一歩であるという信念のもと、科学と発見の進歩に貢献するため、転換ジャーナルや転換契約など、さまざまな手段を駆使してOAへの移行を推進しています。
シュプリンガーネイチャーの転換契約(Transformative Agreement;TA)に参加する機関は、論文のOA出版とジャーナルの利用(閲覧・ダウンロード)の両方を一つの契約のもとで行えるようになり、対象となるシュプリンガーネイチャーのジャーナルに、機関が費用を負担することで論文をOAで出版することができます。また、OA出版に関わるコストの管理に加え、国によっては研究助成機関のOA要件に準拠できるようになります。
シュプリンガーネイチャー・ジャパンでは、2023年1月より、研究大学コンソーシアム(RUC)のメンバーを中心とするパイロット転換契約を開始しました。本ケーススタディは、2023年1月に始まった日本におけるパイロット転換契約を取り上げ、その初年度での成果について紹介しています。2023年のJapan Open Science Summit (JOSS)において当社が発表した内容をベースに一部のデータを更新し、さらに新たな情報を追加しています。また、当転換契約のもとで論文をOA出版された著者の方々にもインタビューを行い、その一問一答を掲載しています。
本ケーススタディのおもなコンテンツ:
- シュプリンガーネイチャーの転換契約の歩み
- シュプリンガーネイチャーの転換契約とは?
- 日本の転換契約
- パイロット転換契約開始後、見えてきた成果
- 著者のOA出版体験談
- 用語解説
図解を用いて、シュプリンガーネイチャーの転換契約の仕組みとは?といった基本的な疑問に答える内容ともなっています。本ケーススタディは、「オープンリサーチ」のページからダウンロードいただけます。日本における転換契約の資料としてご活用ください。
*オープンサイエンスとは、研究サイクル全体にオープンネスの原則を拡大し、可能な限り早い段階で共同研究を促進し、共有することです。これは、科学と研究のあり方を体系的に変えるだけでなく、より発見しやすく、使いやすく、効果的な研究システムをサポートし、知識の発見を発展させます。オープンサイエンスの傘下に、オープンアクセス、オープンデータ、オープンリサーチが入っています。
- オープンアクセス(OA)とは、ジャーナル論文や書籍などの研究成果をオンラインで即時に無料で利用できるようにし、デジタル環境でフルに利用する権利も提供します。OAコンテンツはすべての人に公開され、アクセス料は無料です。
- オープンリサーチは発表論文の垣根を超え、データからコード、さらにはオープン査読にいたる研究成果すべてを対象とします。
参考リンク:
- 「日本における転換契約」のページ – 参加機関一覧をご覧いただけます
- オープンリサーチとは?基本コンセプトと取り組み
- オープンリサーチ:日本語資料 – OAファクトシートやグリーンOAとゴールドOAの違いなど、多数の資料をご覧いただけます
- 【共同プレスリリース】研究大学コンソーシアム(RUC)のメンバーを中心とする国内10大学がシュプリンガーネイチャーとオープンアクセス論文出版の促進に関する合意書に署名(2022年11月21日)
- 【プレスリリース】シュプリンガーネイチャー、日本の大学との転換契約を拡大し、オープンアクセスへのさらなる移行を推進(2024年1月22日)
- 機関のオープンアクセス契約
- オープンアクセス:プレスリリースで見るタイムライン
- オープンリサーチのインパクト:Towards societal impact through open research