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[プレスリリース] アジアの新興大学は、高品質な研究成果発表のランキングで強い存在感を放つ

設立50年以下の大学を対象とした新たなNature Indexのランキングは、アジア諸国の研究機関が高品質な研究を発表している点で特に優れていることを明らかにしています

ロンドン|シドニー|ニューヨーク|東京、2019年10月23日

このたび、設立されてから50年以下の大学の順位付けを行った「Nature Index Young Universities」のテーブルと特別冊子を公開いたします。新興大学を対象とした今回のランキングは、Nature Indexにとって初の試みです。テーブルでは、中国、韓国およびシンガポールの新興大学が高品質な研究を生み出すという点で特に優れていることが示されています。Nature Index Young Universities特別冊子の印刷版には、2つのテーブルが掲載されています。1)Nature Index Young Universities:新興大学を、Fractional Count(FC:ある論文に対する各共著者の相対的貢献度を考慮に入れるカウント法)で順位付けした上位50校のテーブル、2)Rising Young Universities:新興大学を、2015〜2018年にFCがどれだけ上昇したかによって順位付けした上位25校のテーブルです。オンライン版では、分野別のランキングも公開しています。

今回の特別冊子の特集では、新興大学が高品質の研究を生み出すことに成功している背景を探っています。例えば、Nature Index Young Universitiesのトップ100には、ドイツと中国の11の新興大学が含まれていますが、ドイツの新興大学のアウトプット(FC)の総数は、中国の新興大学の3分の1未満です。また、スイス、中国、韓国、米国、オーストラリアおよびフランスにおいて成功を収めた新興大学の事例と、シンガポールの南洋理工大学学長とのインタビューを紹介しています。

Nature Indexの創設者であるDavid Swinbanksは次のように述べています。「興味深いことに、最も成功を収めている新興大学の多くが共通した特性を持っていることが明らかになりました。こうした新興大学は、多くの場合、古くからある機関が持つ伝統にしばられておらず、学際的な文化が強く、創造的思考を促進し、誇りを持って若手・中堅研究者にリーダーシップの機会を提供しています。こうした方法はさらに、多様な学生を惹きつけて、革新を促す型破りな研究を追求するのに役立っています。」

捕捉情報 Nature Index Young Universitiesとは: 新興大学として分類されるのは、大学院大学を含む大学の中で、1969年以降に独立した大学として設立された(設立50年以下の)機関です。設立後50年たった大学との合併や再合併および/または名称の変更がされた大学は含まれていません。

日本の大学を見ると、2011年に設立された沖縄科学技術大学院大学(OIST)がYoung Universitiesランキングの第29位(日本のランキングでは1位)にランクインしています。さらに、総合研究大学院大学(総研大)、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、および首都大学東京の3校もYoung Universitiesランキングの上位100校にランクインしています。

またOISTは、Rising Young Universitiesのランキングで、中国の上位4校に続いて第5位にランクインしています。Rising Young Universitiesランキングは、2015〜2018年に新興大学のFCがどれだけ上昇したかを基に順位付けしたものです。

テーブルおよび特別冊子は、こちらからご覧いただけます。

Nature Indexについて

Nature Indexは、所属する著者および機関の関係を示すデータベースです。Nature Indexは、独立した研究者グループによって選ばれた、82の質の高い自然科学ジャーナルに掲載された研究論文への貢献度を追跡します。

Nature Indexは、機関レベルおよび国・地域レベルでの発表論文の絶対数および割合数を提供します。そのため、質の高い研究成果および共同研究のグローバルな指標となります。Nature Indexのデータは定期的に更新され、直近12か月のデータは、natureindex.comのクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づいて利用可能になります。 データベースは、シュプリンガー・ネイチャーによって管理されています。

Nature Indexでは、研究成果発表数および連携の指標として以下の種類のカウント法を採用しています:

Article count(AC)– 論文において、ある国ないし機関から1人でも著者として名前が挙げられていれば、その国ないし機関の論文1点(ACを1)として数える計算方法。その論文に著者が1人しかいなくても、100人の著者がいても、それぞれの著者の所属国(または機関)において論文1点として数えられることになるため、同じ1本の論文が、複数の国(または機関)においてACとして数えられることを意味します。

Fractional count(FC)– FCは、ある論文に対する各共著者の相対的貢献度を考慮に入れる方法。論文1本につき最大FCは1.0です。この1点分を、共著者全員が等しく貢献したという仮定のもと、共著者間で等しく分けます。例えば、10人の共著者がいる論文の場合、各共著者はそれぞれ0.1分のFCを割り振られることになります。

ネイチャー・リサーチについて

ネイチャー・リサーチは、生命科学・物理学・化学・応用科学など多岐にわたる分野で高品質のジャーナル、オンラインデータベース、研究者を対象としたサービスなど、科学界への貢献を目的としたサービスから成るポートフォリオを提供しています。

1869年創刊の Nature は、世界有数の週刊の国際科学雑誌です。さらに、ネイチャー・リサーチ、定期購読用のさまざまなNatureブランドのジャーナルをはじめ、さらには、オープンアクセスの主要な学際的ジャーナルである Nature Communications、Scientific Reports などのオープンアクセスジャーナル、研究機関と学会の協力による Nature Partner Journals も出版しています。

オンラインの nature.com には、1カ月当たり900万人を超えるユーザーが訪れ、Nature のニュース記事やコメント記事、そしてNature Careersなどの科学求人サイトにアクセスしています。また、ネイチャー・リサーチは、オンラインおよび対面によるトレーニングや専門家による英文校正サービスなど、さまざまな研究者支援サービスも提供しています。

詳しい情報については、nature.com をご覧いただき、@nresearchnews のフォローをお願いいたします。ネイチャー・リサーチはシュプリンガー・ネイチャーの一部です。

シュプリンガー・ネイチャーについて

シュプリンガー・ネイチャーは、研究、教育、専門領域において世界をリードする出版社の1つです。革新的なプラットフォーム、製品、サービスを通じて、高品質なコンテンツを提供しています。シュプリンガー・ネイチャーのインプリント、書籍、ジャーナルなどのリソースは、世界中の何百万人ものユーザーに日々届いており、研究者、学生、教師、専門家による発見、学習、成果の達成を支援しています。当社の目的は、傘下のブランドを通じて研究・教育・専門コミュニティーを支援することです。その実現のために当社はこれらコミュニティーを最優先に考え、可能な限り最高水準のコンテンツとテクノロジーを提供し、これらコミュニティーの利益と社会全体のために出版の未来に尽力しています。詳しい情報は、springernature.com/group をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。

本件に関するお問い合わせ

宮﨑 亜矢子
シュプリンガー・ネイチャー
コミュニケーションズ
Tel: +81 3 4533 8204
E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com

※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。

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