[プレスリリース] ネイチャー・リサーチとメルク社が、大学からスピンオフした若い企業を対象に「Spinoff Prize」を創設
科学分野に優れたビジョンを持ち、商業化を目指す企業を選考対象として、新たに設けられた「Spinoff Prize(スピンオフ・プライズ)」の募集がスタートしました。優勝賞金は、3万ユーロ、応募期限は、2020年2月28日です。
ロンドン|ハイデルベルク 2019年12月2日
シュプリンガー・ネイチャーの一部であるネイチャー・リサーチは、大手サイエンス・テクノロジー企業のメルク社(Merck KGaA;ドイツ、ダルムシュタット)と連携し、世界各地の若いスピンオフ企業*を発掘する新たな賞を創設しました。その目的は、学術機関の起業家および彼らの企業の認知を広め、支援することにあります。募集の対象は、世界各地の大学や研究機関で行われた研究を基に設立された、比較的最近(2016年11月30日以降)起業したスピンオフ企業です。審査委員会は、独創性にあふれた優秀な科学的研究の成果を、市場が抱える問題を解決するための製品・サービスへと転換し、社会に貢献できる大きな可能性を秘めたスピンオフ企業を歓迎します。
初年度となる今年のSpinoff Prizeでは、医薬、農業、化学、デジタルテクノロジーの4部門で、研究成果の商品化に取り組む企業を募集します。Natureは、1次選考を通過した優秀なスピンオフ企業について特集で詳しく紹介します。最終選考に残った企業は、「Curious2020 - Future Insight Conference」においてプレゼンテーションを行い、最も優秀な1社に賞金3万ユーロが贈られます。応募の締め切りは、2020年2月28日です。
ネイチャー・リサーチ・パートナーシップの出版部門バイスプレジデント、Richard Hughes(リチャード・ヒューズ)は次のように述べています。「大学によるスピンオフ企業の立ち上げは、地元や国の経済成長を促し、現実の世界の問題に解決策をもたらします。しかし、スピンオフ企業の生み出す恩恵に見合う、その優れた内容を発信するための国際的に広く認知された場はまだありません。そのため、私たちはこうした場を提供することにいたしました。信頼できるパートナーであるメルク社と共にこの賞を立ち上げられることは、このうえない喜びです。起業家の皆さまが、このコンテストへの参加を価値あるものと捉えてくだされば幸いです」
メルク社のVP Innovation、Ulrich Betzは、次のように話しています。「Curious Future Insight Conferenceは、メルク社が創立350年を記念して始めた、サイエンスとテクノロジーの未来に関する世界で最も有名なイベントの1つです。このイベントに、ネイチャー・リサーチの『Spinoff Prize』が新たに加わることを誇りに思います」
応募企業の審査にあたるのは、ネイチャー・リサーチの編集スタッフ、メルク社の上層部代表および同社のコーポレートベンチャー「M Ventures」、それに第三者の専門家を含めた専門家委員会です。最終選考に残った企業は、ドイツ、ダルムシュタットで開催される「Curious2020 - Future Insight Conference」に招待され、プレゼンテーション・コンテストに参加していただきます。Spinoff Prizeの最初の受賞者は、同カンファレンス期間中に発表されます。
*「スピンオフ企業」とはこの場合、特に大学や研究機関で行われた研究による成果の商業化を目的として設立された企業を指します。
Spinoff Prizeに関する応募手続きなどの詳細は、こちらをご覧ください。
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Merck社は、大手サイエンス・テクノロジー企業として、医療、ライフサイエンス、機能性材料の分野で広く事業を展開しています。約5万6000名の従業員は、喜びにあふれた持続可能な生き方を創造することにより、数百万人の生活によりよい変化をもたらそうと、日々取り組んでいます。同社の活動領域は、遺伝子編集技術の研究開発から難病に対する独自の治療法発見、各種デバイスのインテリジェンス開発まで多岐にわたります。2018年の売上高は、66カ国で148億ユーロです。
科学的探求心と責任ある起業家精神は、Merckが技術と科学の進歩を担うために欠かせない要素です。1668年の創立以来、同社がつねに成功を収めてきた基盤もそこにあります。上場企業であるMerckの株式の過半数は、現在も創業一族が保有しています。同社はまた、Merckの社名およびブランド名に関する世界的な権利も有しています。ただし米国とカナダについては、Merckのヘルスケア事業部門が「EMD Serono」、ライフサイエンス事業部門が「MilliporeSigma」、機能性材料事業部門が「EMD Performance Materials」の社名で事業を展開しています。
宮﨑 亜矢子
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※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。