[プレスリリース] 変化し続ける学際的研究コミュニティーを反映した、ネイチャー・リサーチ・ジャーナル3誌が創刊
2021年1月から、Nature Aging 、Nature Reviews Methods Primers 、Nature Computational Science の3誌がシュプリンガー・ネイチャーのポートフォリオに新たに加わります。
ロンドン|ニューヨーク|ベルリン 2020年4月21日
ネイチャー・リサーチのインプリントにおいて、2021年の初めにジャーナル3誌が創刊されます。今回の創刊の動機ならびに各誌の主旨と構造は、さまざまな研究コミュニティーの固有のニーズを反映しています。これら3誌は、学際的研究を推進して、他のジャーナルでは充分に対応していない、そうした研究に発表の場を提供することを目的としています。
Nature Aging は、老化や長寿に関する生物学から、グローバルな高齢化に伴う社会経済的な課題と機会にいたるまで、老化に関する研究の全領域を網羅した高品質な論文を出版します。本誌では、国連の持続可能な開発目標(SDGs;Sustainable Development Goals)のうち、「すべての人に健康と福祉を」(SDG3)、「人や国の不平等をなくそう」(SDG10)、「住み続けられるまちづくりを」(SDG11)などを通じてハイライトされている重要な課題を取り上げます。
Nature Aging 編集長のSebastien Thuault(セバシチエン・ツアールト)は、次のように説明しています。「平均寿命は全世界で延び続けており、60歳以上の高齢者の数は2050年までに倍増すると予想されています*。高齢者は世界人口の12%を占め、世界の疾病負荷の23%を占めている**ことから、健康的な老化を研究・推進して、高齢者の生活資金を保証し、長期的なケアを確保することの重要性がかつてないほどに高まっているのです」
Nature Reviews Methods Primers は、ネイチャー・リサーチのポートフォリオでは、2誌目となるPrimersジャーナルで、その編集長を務めるのはDominique Morneau(ドミニク・モーニュー)です。本誌では、「Primer」と呼ばれる特別な形式の論文を通じて、科学的手法の概要と、そうした手法のさまざまな研究課題への応用を、読者の皆さまに提供します。本誌に掲載される論文は、全て外部委託したものであり、生命科学や物理科学で使用される分析的・応用・統計的・理論・計算方法を網羅します。論文は、毎週出版される予定です。
Nature Computational Science は、Fernando Chirigati(フェルナンド・チリガーティー)が編集長を務めます。本誌は、新たな計算方法論の開発とその応用によって、さまざまな科学分野にまたがる現実の複雑な問題に対処することに焦点を合わせています。本誌の編集戦略において不可欠なのは、コードの保存と審査を可能にするプラットフォーム「Code Ocean」の統合を通じたコードの査読の利用です。本誌では、研究のより早期な共有を可能にするために、投稿前原稿のプレプリントへの保存を積極的にサポートするとともに、原著論文で関連プレプリントへの案内を明示します。
以上の3誌は、いずれもオンライン限定ジャーナルです。また、2021年1月以降の論文の投稿に関して、Nature Aging とNature Computational Science の2誌は、転換ジャーナルとなります。したがって、Plan Sに参加している資金配分機関からの資金を受ける著者や、オープンアクセスでの出版を希望する著者は、各々の資金配分機関の要件を満たすことを理解したうえで、一次研究をこれらの2誌に安心して投稿いただけます。
ほかのすべてのNature関連誌と同様、新刊ジャーナルも専任の編集者チームが運営し、一次研究論文と外部委託記事について、慎重な選定、依託、公正かつ厳格な査読、正確な編集、迅速な出版、幅広い普及を管理します。
ネイチャー・リサーチ、ネイチャー・ジャーナルおよびBMCのPublishing DirectorであるRuth Wilson(ルース・ウィルソン)は次のように述べています。「シュプリンガー・ネイチャーでは、研究コミュニティーのニーズに根ざした活動を行っています。すなわち、研究コミュニティーの意見に常に耳を傾け、研究コミュニティーが真に持続可能な発展を成し遂げるうえで必要としているコンテンツとソリューションを提供しています。2021年に創刊されるNature関連誌は、これまでに創刊してきたどのジャーナルよりも広範な研究者の皆さまに資するものとなります。これら3誌は、すべて学際的なものであり、科学と医学の進歩に役立つだけでなく、研究者に対してさまざまな分野のベストプラクティスの方法をもたらします。これらの新刊ジャーナルを通じて、基礎研究と応用研究の両方を探求することができることは、私たちにとって何よりの喜びです」
*国連経済社会局のデータによる。
** Prince et al., 2014, The Lancet の統計による。
詳細については、それぞれのジャーナルのウェブサイトをご覧ください。Nature Aging、Nature Reviews Methods Primers およびNature Computational Science.
ネイチャー・リサーチは、生命科学・物理学・化学・応用科学など多岐にわたる分野で高品質のジャーナル、オンラインデータベース、研究者を対象としたサービスなど、科学界への貢献を目的としたサービスから成るポートフォリオを提供しています。
1869年創刊のNature は、世界有数の週刊の国際科学雑誌です。さらに、ネイチャー・リサーチ、定期購読用のさまざまなNature ブランドのジャーナルをはじめ、さらには、オープンアクセスの主要な学際的ジャーナルであるNature Communications 、Scientific Reports などのオープンアクセスジャーナル、研究機関と学会の協力によるNature Partner Journalsも出版しています。
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詳しい情報については、nature.comをご覧いただき、@nresearchnewsのフォローをお願いいたします。ネイチャー・リサーチはシュプリンガー・ネイチャーの一部です。
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宮﨑 亜矢子
シュプリンガー・ネイチャー
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※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。