[プレスリリース] 「Spinoff Prize」の最終選考に12社が選出されました
ネイチャー・リサーチとメルク社(Merck KGaA;ドイツ、ダルムシュタット)が創設した新しい賞の最終選考において、科学に基づく、大学の若いスピンオフ企業が自社のビジョンと戦略を披露します。
ロンドン|ニューヨーク|ダルムシュタット 2020年6月30日 (2020年7月13日更新)
本日、シュプリンガー・ネイチャーの一部であるネイチャー・リサーチおよび大手サイエンス・テクノロジー企業のメルク社(Merck KGaA;ドイツ、ダルムシュタット)は、ともに発足した賞において、今年の最終選考に選ばれた(ファイナリスト)12社を発表します。専門家パネルから成る審査員によって、約150の応募からファイナリストの企業には、認知症、糖尿病、心臓病、屋内の空気汚染などの幅広い課題の解決策に取り組んでいる企業が含まれます。Nature で本日公開された特集は、ファイナリストの企業をそれぞれ紹介しています。ファイナリストの企業のリストは、次のセクションをご覧ください。
Spinoff Prizeは、ネイチャー・リサーチとメルク社のパートナーシップによって創設されました。その目的は、学術機関の起業家およびその企業の認知を広め、支援することにあります。募集の対象は、世界各地の大学や研究機関で行われた研究を基に設立された、比較的最近(2016年11月30日以降)起業したスピンオフ企業です。最も優秀な1社に賞金3万ユーロが贈られます。
今年のSpinoff Prizeの最終選考に残った企業は、2ラウンドにわたるオンラインスラムの間に専門の審査員パネルにご発表いただきます。第1ラウンドでは、12社すべてが6分間で、独自の高品質な科学研究が、市場の課題に対応し、社会にプラスの影響を与える製品やサービスにどのように応用するかを説明します。その後、2020年7月13日のFuture Insight Virtual Eventの一部である、第2ラウンドのスラムに参加する4社が選ばれます。
最終選考に残った12の企業に加えて、審査員は、32の有望な企業を「注目すべき企業」として選出しました。注目企業も、Nature の特集に掲載されています。
ネイチャー・リサーチ・パートナーシップの出版部門バイスプレジデント、Richard Hughes(リチャード・ヒューズ)は次のように述べています。「私たちは、世界中の大学のスピンオフから非常に多くの有力な申請を受け取ったことを嬉しく思います。Nature において、最も有望な企業を紹介することで、企業のプロフィールを高めたいと考えています。また、将来の協力者、パートナー、投資家となりえる方々が創業者と連絡を取り、関係を築くことを奨励しています。このたびの困難な状況下により、Spinoff Prizeコンペティションの最終ラウンド(私たちが起業家に会い、その仕事についてより詳細な説明を聞く機会)は、バーチャルピッチイベントとして行われることになります。これにより、どなたでもご自宅から本イベントにご参加いただけます。皆さまのご参加をお待ちしています。」
メルク社のVP Innovation、Ulrich Betzは、次のように話しています。「Curious Future Insight Conference - science for a better tomorrow –の中において、Spinoff Prizeを加えることができて光栄です。最近の動向では、今日の問題を解決し、より良い明日に向けた夢を実現するために、世界中で科学技術の進展を促進することがいかに重要であるかを示しています。」
*「スピンオフ企業」とは、この場合、特に大学や研究機関で行われた研究による成果の商業化を目的として設立された企業を指します。
企業名 | 関連機関 | 企業説明 |
University of Liverpool, UK | Capturing indoor air pollution using advanced materials technology. | |
University of Oxford, UK | New ways of examining CT scans can uncover future risk of heart attacks. | |
University of Pennsylvania, US | Drug development to treat post-traumatic stress disorder (PTSD). | |
University of Zurich, Switzerland and Harvard University, US | High-throughput screen in zebrafish leads to new drug candidate for obesity. | |
Columbia University, US | An oral drug for treating insulin-dependent diabetes | |
Universitat Pompeu Fabra, Hospital Clinic of Barcelona, Polytechnic University of Catalonia, and the Catalan Institute for Research and Advanced Studies, Spain | A medical device to integrate microwave technologies with conventional colonoscopy. | |
University of Oxford, UK | Early diagnosis of dementia. | |
University of Cambridge, UK | Developing prognostic tests for immune-mediated and auto-immune diseases. | |
ETH Zurich, Switzerland | Neural network machine learning to develop new diagnostic biomarkers. | |
Northwestern University, US | A networked wireless sensor system to monitor neonatal vital signs in real time with clinical-grade precision. | |
Softsonics | University of California, San Diego, US | A wearable ultrasound device to accurately, continuously measure blood pressure non-invasively. |
Northwestern University, US | Treatment for the skin condition vitiligo. |
[プレスリリース] Sibel HealthがSpinoff Prize 2020を受賞 (2020年7月13日)
未熟児の心拍数と血圧をモニタリングする柔軟なデバイスの開発に取り組んでいる企業がネイチャー・リサーチおよびメルク社(Merck KGaA;ドイツ、ダルムシュタット)が創設した賞を受賞しました。
Future Insight Virtual Event on July 13th 2020, 14:00 – 19:00 (CEST) への参加は、こちらからご登録いただけます。
Nature Outlook on The Spinoff Prize はこちらからご覧いただけます。
[プレスリリース] ネイチャー・リサーチとメルク社が、大学からスピンオフした若い企業を対象に「Spinoff Prize」を創設
Spinoff Prizeに関する応募手続きなどの詳細は、こちらをご覧ください。
ネイチャー・リサーチは、生命科学・物理学・化学・応用科学など多岐にわたる分野で高品質のジャーナル、オンラインデータベース、研究者を対象としたサービスなど、科学界への貢献を目的としたサービスから成るポートフォリオを提供しています。
1869年創刊の Nature は、世界有数の週刊の国際科学雑誌です。さらに、ネイチャー・リサーチ、定期購読用のさまざまなNatureブランドのジャーナルをはじめ、さらには、オープンアクセスの主要な学際的ジャーナルである Nature Communications、Scientific Reports などのオープンアクセスジャーナル、研究機関と学会の協力による Nature Partner Journals も出版しています。
オンラインの nature.com には、1カ月当たり900万人を超えるユーザーが訪れ、Nature のニュース記事やコメント記事、そしてNature Careersなどの科学求人サイトにアクセスしています。また、ネイチャー・リサーチは、オンラインおよび対面によるトレーニングや専門家による英文校正サービスなど、さまざまな研究者支援サービスも提供しています。
詳しい情報については、nature.com をご覧いただき、@nresearchnews のフォローをお願いいたします。ネイチャー・リサーチはシュプリンガー・ネイチャーの一部です。
シュプリンガー・ネイチャーは、研究、教育、専門領域において世界をリードする出版社の1つです。革新的なプラットフォーム、製品、サービスを通じて、高品質なコンテンツを提供しています。シュプリンガー・ネイチャーのインプリント、書籍、ジャーナルなどのリソースは、世界中の何百万人ものユーザーに日々届いており、研究者、学生、教師、専門家による発見、学習、成果の達成を支援しています。当社の目的は、傘下のブランドを通じて研究・教育・専門コミュニティーを支援することです。その実現のために当社はこれらコミュニティーを最優先に考え、可能な限り最高水準のコンテンツとテクノロジーを提供し、これらコミュニティーの利益と社会全体のために出版の未来に尽力しています。
詳しい情報は、springernature.com/group をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。
Merck KGaA, Darmstadt, Germany社は、大手サイエンス・テクノロジー企業として、医療、ライフサイエンス、機能性材料の分野で広く事業を展開しています。約5万7000名の従業員は、喜びにあふれた持続可能な生き方を創造することにより、数百万人の生活によりよい変化をもたらそうと、日々取り組んでいます。同社の活動領域は、遺伝子編集技術の研究開発から難病に対する独自の治療法発見、各種デバイスのインテリジェンス開発まで多岐にわたります。2019年の売上高は、66カ国で162億ユーロです。
科学的探求心と責任ある起業家精神は、Merck KGaA, Darmstadt, Germanyが技術と科学の進歩を担うために欠かせない要素です。1668年の創立以来、同社がつねに成功を収めてきた基盤もそこにあります。上場企業であるMerckの株式の過半数は、現在も創業一族が保有しています。同社はまた、Merckの社名およびブランド名に関する世界的な権利も有しています。ただし米国とカナダについては、Merck KGaA, Darmstadt, Germanyのヘルスケア事業部門が「EMD Serono」、ライフサイエンス事業部門が「MilliporeSigma」、機能性材料事業部門が「EMD Performance Materials」の社名で事業を展開しています。
宮﨑 亜矢子
シュプリンガー・ネイチャー
コミュニケーションズ
Tel: +81 3 4533 8204
E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com
※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。