[プレスリリース] シュプリンガー・ネイチャーと東京大学は、「SDGsシンポジウム2021:学際的科学から解決策を考える食料、水、気候、生態系の持続可能な開発目標」を開催します
日本の研究者とSpringer Nature 編集長がSDGsの推進について議論するシンポジウムを2021年3月26日にオンライン開催します。
東京 2021年2月24日
国連の持続可能な開発目標(SDGs;Sustainable Development Goals)は、現代における地球規模の重要な課題への取り組みを呼びかけています。そして、すべての人にとって持続可能な未来を達成するためには、学術界、ビジネス界、政策立案者、市民社会がトランスディシプリナリー(超学際的)な方法で協力していく必要があります。研究者と出版社の協力関係に焦点を合わせ、それをさらに深めるために、2021年3月26日、オンラインで開催される「学際的科学から解決策を考える食料、水、気候、生態系の持続可能な開発目標」と題したSDGsシンポジウムを開催します。
本シンポジウムは、シュプリンガー・ネイチャーと、東京大学が主催します。シュプリンガー・ネイチャーは、Nature、Nature Food、Nature Sustainability、Sustainability Science などのジャーナルの出版しており、エビデンスに基づくサステイナビリティ(持続可能性)研究の発見と普及を進めるうえで重要な役割を果たしています。東京大学は、未来社会協創推進本部を設置し、同本部を司令塔として、社会的・国際的な連携を強化して多様な人々が能力を発揮しうる研究・教育環境を構築するとともに、全学の広い分野でSDGsを目指したプロジェクトを推進し、大学全体のアクションとして可視化・発信しています。本シンポジウムでは、SDGsにどのように取り組んでいけば地球規模の課題に対して効果的な解決策を生み出せるかについて議論します。
本シンポジウムは、基調講演、研究発表およびパネルディスカッションの三部構成です。基調講演は、Springer Nature 編集長であるPhilip Campbell(フィリップ・キャンベル、前Nature 編集長)および東京大学総長特別参与・国際連合大学上級副学長の沖 大幹教授が行います。さらに、東京大学大気海洋研究所の羽角 博康教授、東京大学未来ビジョン研究センターのAlexandros Gasparatos(アレクサンドロス・ガスパラトス)准教授および立命館大学理工学部の長谷川 知子准教授が自身の研究を紹介します。パネルディスカッションは、上記の発表者が参加し、ジャーナリストの国谷 裕子氏がモデレーターを務めます。
本イベントでは、SDG 2(飢餓をゼロに)、SDG 6(安全な水とトイレを世界中に)、SDG 13(気候変動に具体的な対策を)、SDG 14(海の豊かさを守ろう)、SDG 15(陸の豊かさも守ろう)といった複数のSDGsが交差する部分を含む社会と自然システムの相互関連性や、地球の気候や生態系が継続的に変化していることをふまえた持続可能な解決策の必要性を理解する機会になると思われます。
シンポジウムの開催に先立って、SDGs関連の研究に実際に取り組んでいる研究者からのSDGsに関する洞察を毎週紹介する特別なインタビュー記事シリーズを開始します。2月22日からシュプリンガー・ネイチャーの研究ブログサイト「The Source(英語)」および東京大学未来ビジョン研究センターのウェブサイト(日本語)で順次公開されるインタビュー記事は、本イベントの発表者を紹介します。沖 大幹教授(東京大学)のインタビューに始まり、羽角 博康教授(東京大学)、長谷川 知子准教授(立命館大学)、Alexandros Gasparatos准教授(東京大学)が、SDGsに関連する自身の研究について解説し、SDGsを達成するために学際的な研究が重要であることを説明し、SDGs研究に携わる若手研究者に向けたメッセージを発信します。また、本シリーズの最後にPhilip Campbellの記事が掲載されます。なお、記事の日本語版は、natureasia.comに順次掲載します。
Springer Nature 編集長Philip Campbellのメッセージ
シュプリンガー・ネイチャーは、どのジャーナル、書籍、雑誌に掲載されるかにかかわらず、SDGsに向けた前進を加速する研究の出版社として、その道をリードすることを目指しています。私たちは、研究のインパクトを最大化するために、研究分野間、研究者間の連携が重要であると認識しています。私が特に注目している領域の1つが、陸と海からの食料の未来です。このテーマは、複数のSDGsにまたがるものであり、世界人口が90億人に達する人類の未来にとってきわめて重要なものです。
今回の基調講演では、研究者、ステークホルダー、政策立案者の間のギャップをどのように埋めることができるのか、また、学術出版社がそれをどのように支援できるのかについてご紹介したいと思います。そして、新しい方法で協力することで、研究が重要な社会的課題に与えるインパクトをどのように高めることができるかについて、日本の研究者とともに議論したいと考えています。皆さまのご参加をお待ちしております」
【イベント概要】
イベント名:「SDGsシンポジウム2021:学際的科学から解決策を考える食料、水、気候、生態系の持続可能な開発目標」
日時:2021年3月26日(金)16:30 –19:00
場所:オンライン(Zoom)
主催:シュプリンガー・ネイチャー、東京大学
言語:英語(日本語同時通訳あり)
対象者:研究者、科学政策立案者、学生、SDGsや科学に関心のある方
参加費:無料
キーワード: SDGs、日本の科学、学際的科学など
【参加申し込み方法】
イベントページにある「参加登録フォーム」に必要事項を記入のうえ、お申し込みください。
シュプリンガー・ネイチャーは、175年以上にわたり、研究コミュニティー全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、公開するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心を持つすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良サービスを提供します。
学術出版社として、シュプリンガー・ネイチャーは、シュプリンガー、ネイチャー・リサーチ、BMC、Palgrave Macmillan、Scientific Americanなどの信頼されたブランドを有しています。詳しい情報は、springernature.com をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。
東京大学は1877年の創設以来、人材育成や学術研究など、様々な分野で日本の近代化に貢献してきました。「教育」「研究」のみならず、上記の未来社会の実現に向けて社会の変革を自ら駆動していくことをミッションと捉え、2017年に「未来社会協創推進本部」を設置しました。
どのような未来社会を構築したいのか、どの課題に向き合い、どのような科学技術が応用できるのか。東京大学が長年、文系理系を越えて集積した学術的な「知」を駆使して取り組みます。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を活用し、これまで学内外で行ってきた活動を、今まで以上に多くの人々と協力してさらに発展させます。
宮﨑 亜矢子
シュプリンガー・ネイチャー
コミュニケーションズ
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